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Vol.37 自由時間

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ボランティア 森山 稔章 さん
明るく、まじめで、責任を持ったボランティア

NZに来るワーキングホリデーメーカーの中にはボランティアで様々なことを体験する人も多い。森山稔章さんもその一人で普段はボランティアで小学校の先生のアシスタントをし、週2日放課後に体育館で子どもたちと体操をして体を動かしていた。

 

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Toshiaki Moriyama

森山 稔章

ボランティア / volunteer

 

1973 年生まれ。新潟県出身。コンピューターの専門学校を卒業後、SEとして働く。日本全国をバイクで1周したことから世界へも興味を持ち、ワーキングホリデー でニュージーランドへ来る。英語習得のために小学校アシスタントのボランティア活動をしながら、体操教室でも子どもたちと接している。今後、バイクで旅行 を計画中。

 

 

  英語 の必要性

 

私は学生時代英語が嫌いでした。その頃は自分が英語を一生使うことはないとさえ思っており、勉強した記憶がないくらいです。ですが、そんな私がニュージー ランドに来るには訳がありました。それは、22、3才の頃から毎年夏休みに出かけていた旅がキッカケになります。学校を卒業して東京に就職していた私は都 心の渋滞が激しいことや駐車事情の厳しさからバイクの免許を取得していました。そして、毎年夏休みにバイクで日本全国を旅していたのです。今年は、北海 道、次の年は東北といった具合に7年かけて日本を1周しました。日本を制覇したことで気をよくした私は次の目標は世界だと大きな夢を抱きました。しかし、 その間オーストラリア、タイ、香港など旅行で行ったことはありましたが英語をまったく使うことなく過ごしていました。さすがに夢を実現させるためにも英語 の必要性を感じ、少しは勉強しなくてはいけないかなと思いました。そして、仕事をしながら英会話スクールに通い始めることにしたのです。
 その半 年後、海外で1年間暮らしてみませんか?というキャッチフレーズの広告を電車の中で見ました。何かピーンとした閃きがありました。ちょうど、30才を機に 何かを始めようと考えていたからです。すぐにインターネットでいろいろと調べて、ワーキングホリデー制度があるということやカナダ、オーストラリア、 ニュージーランドなどの国に行けるということなどを知ったのでした。

 

候補地をニュージーランドにした

 

この国が日本と同じくらいの大きさということから親しみやすさを感じました。世界1周の始めの国にはちょうどいいのではと思ったのです。そして、エージェントを通してホームステイや英語学校を申し込んで準備をして04年4月オークランドに来ました。
  結局、日本で1年ほど英会話スクールに通ったものの、着いた当初は英語を聞き取るのも話すのも難しかったです。途中、ホームステイ先を変わりましたがホー ムステイ2ヶ月。英語学校はフルタイムで1ヶ月通いました。初めての体験に戸惑うことも多かったですがとても充実した日々を過ごしました。
 語学 学校の終了が近づいた頃です。語学学校が終わったら、ボランティア活動をしてみたいと思っていました。地元の人と接することは英語習得にいいのではと、詳 しい情報を得るためにオークランドで英語学校なども紹介してくれる現地のエージェントに相談しに行きました。そこでは、教育関連では現地小学校や保育園、 福祉関連としては老人ホーム、環境関連としては環境保護活動、ガーデニング、動物関連としては動物虐待防止組織(SPCA)などへの紹介もしていました。
  そこで、日本人担当者からこの国は、ボランティアに対する意識が大変高い国で、性別や年齢を問わず、たくさんの人が、様々な形でボランティア活動に参加し ているということを教えてもらいました。また、受入先によっては、ボランティアスタッフが運営している所もあるくらいで、無給の労働提供者であるボラン ティア参加者でも、責任のある一スタッフとして受け入れられると聞きました。ボランティアはどちらかと言うと完全な労働力提供の体験型で、もちろん無給の 労働ですし、交通費、昼食等の諸経費も参加者の負担。ですが、海外ならではの技術や活動内容等を実際に体験することで、日本では決してできない貴重な体験 ができるものだということがわかりました。
 また、参加するには現地の人とのコミュニケーションが取れる英語力が必要で、職種によっては資格や日 本での経験が必要条件になる場合もあるそうです。この国はボランティア活動が盛んな分、活動に対する熱意や責任は日本よりもかなり強く「ボランティアだか ら」「無給だから」ということで活動や責任が軽くなるようなことはなく、参加するには明るく、まじめに、責任を持って活動する強い意志が必要だと感じまし た。

 

小学校の先生のアシスタントをすることにした

 

オークランドの街の中心から北へ行ったノースショアにある小学校のアシスタントを紹介してもらいました。早速、面接を手配してもらい、校長先生と会うこと になりました。10分から20分くらい話しました。なぜ、ニュージーランドに来て、この学校でボランティアをしたいのか。また、日本でSEをしていてコン ピューターを教えることができることなどを伝えました。その面接の最後、次の日から学校に来て欲しい、と言われました。
 初日、校長室に行くとそ のまま担当するクラスに連れて行かれ、担任の先生に紹介されました。そして、クラスの生徒に紹介されたのです。そこは、11才の子どもたち、25人のクラ スでした。とりあえず、あなたの席はこことコンピューターが置いてある席をもらい、そこに腰掛け、授業を見学しました。先生も生徒も使う言葉は英語だけ。 休憩になると子どもたちが寄ってきて話しかけてきました。ですが、その質問がわからないで戸惑っていると遠ざかっていきました。次の授業がいつ始まってい つ終わるのかさえわからないまま時間が過ぎました。
 1週間ほど過ぎた頃です。次第に流れもつかめてきたので子どもたちに積極的に話しかけるよう にしました。ですが、What are you doing?と質問すると子どもたちは答えてくれますが、その後が続きません。英語が分からない分、開き直り自分も同じように小学生になった気持ちで子ど もたちと接するようにしました。

 

体操教室の参加者募集の掲示板を見る

 

毎日、朝9時から15時まで子どもたちと一緒に遊んだり、コンピューターを教えたり、スペルのチャックなどをしていき、だいぶ小学校でのボランティアも慣 れていきました。そんなときです。8月に行われたアテネ五輪で日本の体操男子団体が歴史的な逆転劇を演じ、1976年のモントリオール五輪以来、28年ぶ りで団体総合の金メダルを獲得したのです。そのことは私にとって大事件でした。というのも、学生時代体操をしていたことがあったからでした。体が熱くなる 思いだったのです。
 そして、以前から小学校の掲示板に貼られていて気になっていた体操教室の生徒募集について問い合わせてみることにしたので す。それまで英語に自信がなかったため、聞いてみることに躊躇していました。この国では、どんな雰囲気で体操を子どもたちに教えているのか見てみたい。ま してや日本でアルバイトとして体操を教えていた経験があった私は、もし機会があれば自分も教えることができればと思っていました。そのことを校長先生に相 談すると連絡をしてくれました。そして、体操教室が行われているNorth Harbour Gymnastics Centreが利用している体育館でコーチと話をすることになり、その場で教室の手伝いをすることを許してもらうことができました。このクラブの子どもた ちは国内で行われる大会で優秀な成績を収めており歴史もあるそうです。
 私は毎週火曜日と木曜日の夕方に12、3才の10人くらいの子どもたちの グループに参加しています。まずは、全体で柔軟運動です。背中を押したり、つま先が伸びていないことなどを指摘しながら一緒に行います。そして、懸垂、逆 立ち腹筋などの筋トレをして少しずつ体をほぐしていくのです。逆立ちや前宙返り、バック転などを行う際には補助に入ったりしながら、進めていきます。その 後、グループを半分に分け、競技ごとに練習に移ります。男子体操には、ゆか、あん馬、跳馬、つり輪、鉄棒、平行棒の6種目、女子体操には、ゆか、跳馬、平 均台、段違い平行棒 の4種目があります。宙返りしたり、旋回技や交差技などそれぞれ見所を備えた競技です。競技ではそれぞれ技に対して点数がつけられていき採点されるので す。子どもたちと接するときに技の名前が英語で分からないときもあります。ですが体を使って見本をみせると理解してもらえます。そんなことからスポーツは 世界共通のコミュニケーションツールだと思いました。英語はまだまだこれからですが、これからも子どもたちに体当たりでぶつかっていこうと思っています。

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